音楽って結局何だろか。
いきなりデカイテーマをぶち上げてしまいましたが、まあ簡単に言えば
どうして音楽を聴くのかってことでしょうか。
教養、娯楽、快楽、アドレナリン？
その字の通り、音を楽しむのが目的と言って良いでしょう。音と言って
も音質だけでなく、リズムや、歌詞の面白さなども含めて、音に関する
事全体を楽しむ。勿論演奏する事も入るでしょう。
元はと言えば、自然との触れ合いも含んでいたのでしょうが、文明の発
達に従って、少しずつ自然との繋がりの要素は、薄らいできてしまった
ようにも思われる。
どんな分野でもそうですが、突き詰めてエスカレートしていくと、何時
の間にか、自然とは違った方向へと曲がっていって独自の世界を築き始
めてしまうようです。良いか悪いはなんてのは分からない。兎に角行く
ところまで行って見ないと。みたいな感じで、それはそれで意味のある
事だと思いますが。
今聴いている音楽に関して、素晴らしいものというのはみんなで共有出
来る財産であると思っている人は意外と多いのではないでしょうか。
しかし、ゲイジツの世界、例えば絵画などを見てみると、時代や、地域
或いは支持する人たちの集まりなどによって、全く違った様相を呈して
いるようにも思われます。
全く酷いものだと酷評（ダブってるね）されていたものが、別の人たち
から、或いは、時間を経るに従って評価が大きく変わって、絶賛される
ようになったりする事も、今となっては不思議でもない、大いにありう
る事と言えるのではないでしょうか。
良いものの基準自体が、揺らいでいるというか、多様化しているとでも
言っておけばいいのでしょうか。
始まりは自然を手本として、倣って来たものが、次第に独自の世界を築
き始め、何時の間にか、それ自体が目標となって神格化されていく。
だからと言って別に、「自然に還れ」などと言っている訳ではありませ
ん。有る意味、自然と不自然？との間の葛藤が人間の歴史の一部を形成
してきた事実は否定できないと思っています。
人間のアイディアは、神を超えるか、果たして超える事が出来るのだろ
うか、絶対に無理だと言ってしまえばそれで終わりなのでしょうが、そ
こが永遠に葛藤し続けてしまう理由なのかもしれません。
良い音ってなんだろう。良い音楽ってなんだろう。素晴らしき音の世界。
人間の持てる技術の限界を試す試金石とでも言えるかもしれません。
（またダブってるな）
しかしそれは時として、不自然極まりないものでもあったりする。美し
い音、楽しい音、嬉しい音、気持ちの良い音、これらが必ずしも自然と
調和しているとは限らない。
実は、自然から学んで、何時の間にか、自然とは違った方向へとどんど
ん突き進んでいってしまった結果かもしれない。
脳内麻薬。
自然を目指して進んできたつもりが、実は完全に誇張された世界、自然
を有る意味（これは良くない意味かもしれない）超えた世界へと導かれ
ていく。むしろ不自然な位に誇張された世界が、人間にとってとても気
持ちよかったりする。
しかしこれは、絶対に避けられないでしょう。文明が常に自然と調和し
て進歩してきたのなら、それは永遠に続いたかもしれない。というか、
今でも昔の形を残したまま、ずっと続いてきているに違いない。けれど
実際は、文明は、創造と破壊を繰り返しながら、ここまでやってきた。
全体でみれば常に進歩を遂げてきたと思うかもしれません。しかし、残
念ながら、文明はいつまた、自然から仕返しを受ける（というか元々、
人間は自然の一部であって、だから自然の影響を受ける事が避けられな
いのは当たり前の事）かもしれない。
音楽から話が遠ざかってしまったようですが、言いたい事は、音楽もま
た自然と不自然の狭間を行ったり来たりしながら今日のようになってい
る。
何が良くて何が悪いのかなんて言うのは大した問題ではない。結局、何
処に価値を見出すのかは、それぞれの自由なのだから。
突き詰めるも良し、突き放すも良し。とことん模倣するのも良し。オリ
ジナルに拘るも良し。ただ、それが正しいかどうかは、その時と場所、
人によりけりであって、突き詰めた先の世界に浸りきってしまうか、そ
れとも、距離を置いてあくまで自然との調和に喜びを見出すかは、其々
の人が考える事であって、必ずしも正解を求めなければならないと頑な
になってしまうのもどうかと思われます。
個人的には、何物にも囚われず、自由でいたいと願っているのですが、
それもまた、極端に無理な世界の話と言えるのでしょうか。
世の中は全てバランスの上に成り立っている？しかし恐竜は人間よりも
遥かに長い間地球上に存在していた。（今の所？これが何千万年続くか
は分からないので。というか続きそうにないので。）
Ｔｏ ｂｅ ｃｏｎｔｉｎｕｅｄ．
