あまり創作意欲は湧かないのだが。

 
 
あんまり書くこともないのだが、せっかくだから思い出に
書き留めておこう。
 
実は、ジャズは何となく苦手で、もうかれこれ云十年前に
TOKYOへ用事があって出て行ったついでに楽器店に寄
って、楽譜とかを物色した事があったのだが、その時目に
付いたのが、ナベサダのジャズ理論の解説本だった。
 
その頃は、まだ殆どROCKばかり聴いていて、ジャズは
めったに聴かず、何度なく苦手意識があって、兎に角聴い
ても分からない、というのが本音だった。
 
まあ、今思えば、音楽って分かる分からないというもので
もないんじゃないかと、勝手に達観してしまっているのだ
が、それでも、今でも、何度となくジャズのセオリー本を
(×優しい=>易しい奴ね)買ったりして読んでいるのだ
が、この年になって流石に、見方が変わってきている。
 
大体、音楽って分かるものか?何となく面白いから、とか
みんなで踊ると楽しいからとかその辺辺りから入っていく
もんじゃなかったっけと、幼少期を思い出して見る。
 
「分かる」或いは「分かったつもりになる」のはその後の
はなしだろう。
 
で、結局複雑怪奇なお化けのようなジャズだったのだが、
流石に何となく面白いと思えるようになってきていた。
 
どうしてこの音がここに入るんだ、この後のこのフレーズ
の繋がりは何なんだと悩むのはもう止めにしよう(って言
いながらまだ理屈をこねたいのだが)と思って聴いてみる
と結構面白い。
 
ROCK何かでも、ちょっと変わったフレーズがあったり
するのだが、特に「Blow By Blow」は、衝撃
的だった。
 
分からないけどかっこいいのだ。情緒不安定のようにも聴
こえるのだがそれだけでないカッコよさがあった。
 
当時、精々、ビートルズローリングストーンズ、ジミ・
ヘンドリックス、レッドツェッペリン、ヴァンへイレンぐ
らいしか聞いてなかった自分としては、ジェフ・ベック
何となく大人に見えた。(他が子供という事ではないのだ
が)
 
その後、ジェフはロックとジャズ?フュージョン?辺りを
彷徨っていたように思えるのだが、結局はROCKに戻っ
て来たんだと思っている。兎に角当時としては、「Blow
by Blow」は本当に新鮮に感じられた。
 
で、ジャズの話へ戻すと、普通のスケール(メジャー、マ
イナー)、ブルーノート(ブルーススケール)くらいは、
普通に分かっているつもりになって良いかなと感じていた
のだが、このスケールに当てはまらないものは分からない
と感じてしまってちょっとした拒否反応でもないけど、あ
まり積極的に、聴いてみようとは思っていなかった。
 
理論も分かりづらく、どう見ても普通のメジャースケール
を展開しただけにしか見られないのだが、これでどこがジ
ャズになるんだか不思議でしょうがなかった。
 
しかし何度も何度も聴いているうちに、何となく法則性と
言ったらいいのか、コード進行(スケール進行?)のよう
なものが、感じられるようになってきたのだ。
 
どこか外れているようでありながら、ちゃんと戻ってくる
所へ戻ってくる。外れているような感じも、どこかで繋が
っているように思える。
 
この外れ?(本当は外れでも何でもないのだが)て行くよ
うな感覚が、他にない魅力になっているように思えてくる
ようになってきたのだ。
 
良く分からんが、たぶんジャズにはジャズのコード進行の
ようなものがあるという事なのだろうと勝手に安易に解釈
してしまっても別にプロでもないので、大して差し支えな
いような気がしている。
 
実際にはちゃんとした理論があって、その場で使ってはい
けない音というのがあるのだが、そこはそこ、フリージャ
ズなんて言うのもあったりして。
 
結局、楽しむのが一番か。楽しみの幅が広がったと思えば
こんな幸せな事はないとこれまた勝手に締めくくる。
 
「分かるものではなく、感じるものだ」というフレーズを
誰かが言っていたような気がするが、まさにそのもの、気
持ちよく或いは楽しく、時には暗く、感じられれば、それ
で幸せか。
 
P.S.
でもそれじゃ自分で演奏出来ないんだよね、結局。やっぱ
り分からんとダメか―。兎に角パターンを沢山覚える事か
ね。奥が深いってのも考えもんだね。一生やってられるか
な。
 
後もう一つ、ジャズって結局、転調を繰り返して繰り返し
て、一つの曲が成り立っているような感じがしているんだ
が的外れか。
 
ビートルズの曲の中にも、ちょと待てちょと待てオニさん
ここでこの音ってなんですのん?と思うような音使いをし
ている曲があったりするのだが、ジャズはそういうのの塊
のようにも思える。
 
テンション、ディミニッシュ、ホールトーン、ジャズでは
コード進行を忘れろなんていう人も居るみたいだが、やっ
ぱり何らかの決まりに沿って、演奏している。
 
で、結局は、楽しみながら、覚えましょうと。
 
また、まともなコメントになっちまったじゃねえか!!!
(とマイクを床に・・・)