あしたのジョー実写版を見た。

 
 
 かねてから、レンタルで出たら絶対見ようと思っていた
あしたのジョー」の実写版が、やっと出ていたので、即
借りた。
 
 
 ストーリーは知り尽くしているので、目新しいものは別
に何もないはずなのだが、何故か新しい気分で見せてもら
った。
 
 
 ジョー山下智久を起用したのは、たぶんミスキャスト
とまでは行かないまでも、オリジナルには負けるだろうと
思っていた。
 
 
 だが思ったより悪くなかった。かなりオリジナルの良さ
を再現出来ていたというより、別の良さがあったと言った
方が良かったかもしれない。
 
 
 他のキャストも悪くなかった。力石もいい味を出してい
た。
 
 
 まあ、最初から、ケチをつけるつもりでというか、オリ
ジナルと比較するつもりで見るつもりだったので、細かい
所では、マンモス西の存在感が薄いとか、段平のおっつあ
んが、もう少し年寄り臭かったかなとかあるが、まあその
程度は良しとしよう。
 
 
 一番気になったのは、ジョーのキャラがもっと脳天気と
いうか、おちょーしモノというか、楽天家というか、例え
が悪いかもしれないが、寅さんに通じるような、そんな雰
囲気が有ったような気がする。
 
 
それが、ボクシングになると人が変わる、でもやっぱりど
こかで楽天的のような、そんな所も魅力だったと思う。
 
 
 あと、所々で出てくる指で鼻の下をこすりながらのジョ
ーの照れ笑い。これについてはかなりキャラに影響有ると
思うのだが、カットされていた。
 
 
 そのおかげで、ちょっとシリアスになりすぎかなという
気もしないでもなかった。
 
 
 ただ、この短い時間の中で全てを表現しきるのは無理に
決まっているので、そう考えると、良く出来ていると言え
るのだろう。
 
 
 これはこれで、鼻水が出た。
 
 
 若い人にはあんまり受けは良くなかったかも知れないと
も思った。完全に昭和の貧しかった時代を思いっきり、引
きずっている。
 
 
 今の時代に何か通じるものがあるだろうか。