憶えているだろうか、オリバー君。

 ひょんなことから、オリバーと言う名前を見つけ、フッと思い出
したのが、「オリバー君騒動」である。
 
 
 何十年前だったか忘れたが(1976年という記録があった)、人間
に最も近い、チンパンジーと人間の中間に位置する生き物として、
テレビで大々的に紹介されたのであった。
 
 
 今考えて見ると、「反省ザル」の方がよっぽど人間っぽく見える
ような気もするが、当時は結構大騒ぎした。進化の過程を埋めるよ
うな存在として。
 
 
 しかし、結局は有りがちなパターンであって、その後次第に化け
の皮が剥がされていく(って本人が被っていた訳ではなく、無理矢
理仕立て上げられていたのだが)様になり、最終的には、ただの、
チンパンジーだったと言う何ともつまらないオチがついたのだが、
当の本人?にとっては、大変な迷惑だったろう。
 
 
 たかが猿と言ってしまえばそれまでだが、それを上手に利用して
自分の人生を成功に導いていった人達の事を考えると、何とも、「
哀れ」の一言である。
 
 
 事実、この件に関ってから今まで(いやそれより前からも)、上
手に渡り歩いてきた人がいることを考えると、「どうやって生きる
べきか」なんてまじめに考えているのもどうかと思いたくなる。
 
 
 まあ人それぞれ、生きたい様に生きればいいのだろうが、後悔し
ない様に、或いは、出来るだけ最小限に抑えて生きられれば良いの
だろうが、
 
 
「最大多数の最少後悔社会を目指す。」
 
 
 なんていっても、聴く耳持たぬか。二番煎じ。