宇宙の彼方へイスカンダル。

 いきなり、電気回路の設計について。電気回路の設計は、つまる
ところ、分離と集中か。いかに、外部からのノイズを遮断して、実
現しようとする機能を集中させるかが肝になるような気がする。
 
 
 ノイズの遮断についても、これでOKということは決してない。
いくら遮断したつもりでも、あらゆるところから入り込んでくる。
 
 
 機能に関しては、アプローチの仕方はそれこそ無限にあり、いか
に実現したい機能を絞って、それに全ての材料をいかに有効に使う
かが、決め手となる。
 
 
 パソコンに限らず、あらゆる道具は、使いやすさを考えると、イ
ンターフェースが非常に重要になってくるが、しかし今のパソコン
を見ていると、果たして使いやすい道具としての、明確なコンセプ
トの元に作られているだろうか、将来にわたって、その使いやすさ
は維持、発展していくのだろうかと考えて見ると、はなはだ危うい。
 
 
 クラウドコンピューティングに関しても、多くを人任せにしてし
まえば、簡単で高機能で、安く作れ、バージョンアップの手間もな
い、言い事尽くしのようであるが、せっかく個人の元にスーパーコ
ンピュータ並みの、「頭脳」(そこまではまだ行っていないか)が
手に入るようになったのに、それを面倒だからといって、他人任せ
にしてしまっていいものか。
 
 
 パソコンも、インターネットのお陰で、あらゆる所から情報を集
められる様になり、飛躍的発展を遂げた蚊に見えるが、結局お仕事
はパソコンがやってくれる訳ではなく、手伝ってくれるだけである。
 
 
 便利になったとも言うが、セキュリティに関しては、格段に複雑
化してしまって、とても素人が手を出せるようなものではなくなっ
てしまった。
 
 
 それが、クラウドコンピューティングで単純に、専門家任せで解
決してしまうのだろうか。
 
 
 相当しっかりした企業であっても、情報流出、漏洩事件は起こり
うる。個人だから安全ともいわないが、やはり遮断するところは遮
断しておかないと、知らぬ間にどんどん流出して行ってしまうのだ
ろう。知らぬが花と、専門家に笑われるだけだ。
 
 
 クラウドコンピューティングは、言って見れば、家に寝に帰るだ
けのサラリーマンみたいなものだ。自分のくつろげるスペース、自
分の趣味を持つこと、自分で食事を作ることも、出来ない。単身赴
任みたいなものか。会社が近くなっていいとか、うちの掃除や洗濯
をしなくていいとか言うかもしれないが、多分多くの人は、家に帰
れば家族がいて、休日には庭弄りをしたり、車でドライブに出かけ
たりしているのではないか。
 
 
 それを捨てて、利便性を取るか。
 
 
 パソコンも、ノイズに非常に弱い。そして、単機能に特化させて
使う方が遥かに効率が良い。後者については、使い方の問題も有る
ので「こうするべきだ」とは言わないが、前者に関しては、必ずし
も開放一辺倒でいいのかというのはよく考えて欲しいと思う。
 
 
 今のまま、セキュリティも強化しつつ、コミュニケーション能力
も上げていくというのがいいのではないだろうか。
 
 
 ピュアオーディオとまでは行かないまでも、もうちょっとノイズ
やジッターなどに、一つ一つの回路が対応していくのが必要なので
はないだろうか。