ハイレゾ音源の有難み。

 
 
 残念ながら未だに、ハイレゾ音源の有難みがよく
分かっていない。比較できるアルバムも少ないし、
雑誌の付録に付いてくる物などは、どういう訳か、
ダイナミックレンジも広く使ってないようだし、響
きの多いものも見当たらないし、楽器がピアノのみ
だったり、これぞハイレゾというようなものを見せ
てくれてもいいと思うのだが、(その方が売れ行き
も伸びるだろうに)およそそういったものには出会
わない。
 
 
 もっとお金を出して、もっと良いプレイヤーと、
良いアンプと、良いスピーカーを買って、初めて良
さが分かるという所に持っていきたいのだろうか。
 
 
 やはり、おまけに付いてくるようなプレーヤーと
音源と、安物のDACなんかは相手にされない訳か。
 
 
 プレーヤーも、カタログスペックなどがきちんと
示されていなくて、実際どの程度のものか、どうし
たら持てる能力を出し切れるのかが、全然分からな
い。
 
 
 SACDだけならまだしも、WAVEファイルさ
え、どこまで対応しているのか全く分からない。
 
 
 画面表示上では、ビットレートが表示され、ちゃ
んと規格通りの再生がなされているようなのだが、
外部クロックをロックさせて見ると、48KHzの
ままで、WAVEファイルのサンプリング周波数が
全く反映されていない。
 
 
 むしろパソコンの方が、ちゃんと対応していたり
する。やはりオーディオPhileの世界は、そう
簡単に理解できるようなものではないのか。
 
 
 それぞれが好きなように規格を作り、独自の機能
を盛り込み、常に自分の所がNo.1だと、それぞ
れが、主張し合っていて、傍から見ていても何も分
からない。
 
 
 中には、全部盛り込んで、数百万という値段を付
けているものも少なくない。
 
 
 貧乏人は絶対に手を出してはいけない世界と言え
そうだ。生半可な気分で手を出したのが失敗だった
か。
 
 
 原点に立ち返って、もっと楽しみに力を注いだ方
が得るものも大きいかもしれない。
 
 
 同じような、手頃な機器に、聞きなれた音楽を、
ちょっと脇道に逸れたりしながら、自分なりに比較
して、自分の好きなタイプを探す事を楽しんだ方が
良いのかもしれない。
 
 
 頭でっかちになって、どっちの方が、優れている
とか、無理して効果を何が何でも確認しようなどと
同じ曲を何十回も聴き続けたりしても、楽しみには
繋がらない。
 
 
 本当に良い物なら、普通に聴いていてもその内、
自然と良さが分かってくるだろう。
 
 
 自作に走るのも良いかもしれない。(但し、スピ
ーカーだけはごめんだ。)作っている内にいろんな
事が分かってくるかもしれない。また、愛着もひと
しおだろう。そこらに売ってないものが出来るかも
しれない。
 
  
 何十倍という情報の差が、誰にでも分かるものに
なり得ない筈はないと思うのだが、今の所、そこに
たどり着く道が全く見えない。
 
 
 取り敢えず、パソコンよりはずっとましといった
ところで十分なのか。
 
 
 逆にパソコンの方から、変化の兆しが見えてくる
のかもしれない。
 
 
 未だに、NE730とXD400のコンビは健在
である。これはこれで楽しませてくれている。不思
議なものだ。