Nothing is perfect.

 
 
 残念なのか、それとも喜ぶべきか。この世のありとあらゆるものについ
て、パーフェクトなどと言うものは存在しないと断言できるだろう。意外
とパーフェクトと言う言葉も簡単に使われがちであるが、まあ、その時、
その場所で、その場合において、ほぼベストに近いと言った程度の意味な
のだろう。
 
 
 非の打ち所が無いなどといった表現も使われるが、それも束の間、ある
程度の時が経てば、すぐにまた、新しい課題が生まれ、改善を迫られる。
 
 
 この世のありとあらゆるものについて、常に目を向けていれば、必ず何
処かに変化が生じ、古くなるもの、新しく生まれてくるものが有る筈であ
る。
 
 
 それでも、その場において、最高の称賛を与えるべきと考えられるもの
と思われれば、それは、パーフェクトと言って良いのだろう。
 
 
 時には、それに及ぶものが、暫くの間、見当たらないと言う事もあるだ
ろう。
 
 
 しかし、それを有効に利用していればいる程、改善の余地が必ず見えて
くるものと思われる。
 
 
 確かに現存するものの中でパーフェクトであっても、頭の中で思い描く
ものとしては、パーフェクトでなくなってきている。
 
 
 実在しないと言う意味では、色々な課題があって、理想の通りに行かな
い事は山ほどあるだろう。
 
 
 何故、こういったものが出て来ないのだろうと思うとき、自分の分から
ない部分に大きな乗り越えられない壁があって、その前で、それでも何と
かしようと必死になっているという場合もあるという事は忘れてはいけな
い。
 
 
 世の中そんなに簡単に思った通りに日々改善されていけば、何の苦労も
無いと言えるかもしれない。
 
 
 ところが現実は、ほんのちょっとした事でさえ、何日も解決できずに時
が経ってしまう事も少なくない。
 
 
 改善の余地が見えてくると言う事は、果たして幸福な事であろうか。そ
れとも、足るを知る事の方が重要だろうか。
 
 
 完璧なものなど存在しない。だから、多様性が必要不可欠になってくる
のだろう。多様性によって、共存できない機能に関しても、別々の個体と
して存在する事によって、補う事が可能となる。
 
 
 しかし、人間は、何故かパーフェクトなものを求めて止まない。人の業
というものであろうか。
 
 
 そんな事を考えながら、日記を付けずに三日も経ってしまった。とても
パーフェクトを語れるような輩ではないのだが、それはそれで、別のこと
に没頭していたという事だったのだと言う事で、いつもの様に言い訳して
おく。