何に見える?

 何のときだったか忘れたが、墨がにじんだような、偶然出来たような、左右対称の絵のようなものを見せられて、「これは何に見えますか。書きなさい。」と言うようなテスト(ロールシャッハテストと言う名前だったと思う)をやったことがある。多分他の人も、どこかで見たり、あるいはやったりしたことがあるのではないかと思う。何に見えると言われても、色々有りすぎて困ったが、多分おとろしいものが見えると書けば、この人には、強迫観念があるとか、変わっているとか、そんな判断をされるんだろうなと思い、何か無難な物を書いておいたような記憶がある。このテストで思ったのは(他のテストも多かれ少なかれそうだと思うが)問題を出す人の意図が判断の結果に大きく左右されてしまうのではないかと言うことである。問題を出すからには、正解とは言わないが、何かを期待して出している訳で、結局それは、人間が、人間を判断しているわけであって、問題を出す人が変われば、答えも多かれ少なかれ変わってくる。たとえその問題の意図が答える人に分からない様に作られていたとしても、それは変わらない。ちょっと話が逸れるが、裁判員制度というものが、最近になって採用され始めたが、これも結果が判断する人に大きく左右される。素人考えで申し訳ないが、人が人を判断するのはつくづく難しい物だと思う。それを考えると、数学なんかは、答えが決まっているので(でも、突き詰めれば、これも人間が考え出した道具の一つであって、本当はいろんな考え方があるのだろうと思う。例えばアインシュタイン相対性理論量子力学の関係のような?これは数学(物理学)と言うよりむしろ哲学なんじゃないかと思ったりする。)むしろ簡単なのかもしれない。何にしても、本当の正解なんて無いんだと、結論付けるのはあまりに短絡過ぎだろうか。(堅っ苦しい話ですみません。こんなことを書いてると、テストでは明らかに「変人」と言う結果が出るかな。前に誰だったか、「奇人、変人、何とか人(忘れた・・・)」と人を評価している人がいたが、あれはあれで面白かった。)裁判員に選ばれた方、ご苦労様です。終わり。