生物にもリセットは可能か。

父さんは何も言わん。(って言ってるじゃないですか今。)

 つい最近、ヘッドフォン関係の雑誌を購入したら、イヤーフォンがおまけで付いてきた。これを、ダウンロードしたばかりの音楽プレーヤーで、ちょっと大き目の音量で聴いたら、安物っぽいワリにはいい音がするなと思って、その後、これをD−NE730で、ポップスを普通の音量で聴いたら、全然話にならない。ダメだと思って、D−NE730にアンダーテンサウザンドのオーバーHPを繋いで聴いたら、これはいける。今度は、ニンロクのHPで小音量で聴いたら、これもちょっとおかしい。何でだと思いつつ少し聴き続けていたら何とか聴けるようになってきた。人間の耳(いや、俺の耳だけか?)って言うのもいい加減なもんだと思った。利き酒ではないが、やっぱりべつのHPを試すには、一遍耳をリセットしてやら無いとダメなようだ。特に大音量で、いい音で聞いた後は、完全に耳が刺激過多でチョッとイカレてる。暫く間を置いて聴かないと、それ以下の音量に上手く反応しなくなっているようだ。機械と違って人間(動物)には、リセットは効かないんだとおっしゃる方も多いと思われるが、ある意味それも事実だが、完全にリセットとは行かないまでも、ある程度ニュートラルな状態に戻す時間は必要なようだ。事実、人間には体内時計とも言えるものがあって、それが約25時間周期ぐらいになっていて、毎朝太陽の光を浴びないと、リセットされないまま、リズムパターンがずれていってしまうという話をテレビその他で聞いたことがある。オーディオの評価も、時には大音量で、アタックや、鳴りの良さなどを確認するのも有り、静かーな環境で、音の余韻をチェックしたり、マイルドなビブラートに酔いしれて見たりするのも有りか、と自分では思っているのだが、プロにとってはある意味当たり前にやっている事なのかもしれない。ちゃんとした基準を持っていないと、正しい(?正しい評価という物が有るのかどうかも分からないが)公正な比較をする事も難しくなるだろう。前に聴いた音を覚えていて、ニュートラルな(これもそういうものが存在するか怪しいが)位置からどれだけどの方向に離れているのか、新しく聴いた音は、それに対してまたどちらの方向へ・・・。測定器で測った音響特性だけで判断できない部分がまだ沢山残されていると思うと、ちゃんとした基準を持たないまま、色々聴き比べても唯のリピーターになってしまうばかりで、満足した結果は得られないだろう。